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2020年5月

2020年5月14日 (木)

【レポート】振り返る、4月26日「課題戯曲から考える、演劇を続けるためのワークショップ」 後編

こんにちは

 

八王子学生演劇祭

ディレクターの荻山です。

 

 

4月26日(日)に行われた、「課題戯曲から考える、演劇を続けるためのワークショップ」について、振り返りの後編となります。

前編はこちら。

Ws20201

 

4月12日(日)、1回目のワークショップの振り返りはこちら(前編後編

 

 

〇14:15 仮に課題戯曲を決めてみる会議 ~ 発表

このワークショップでは綾門さんチーム、中込さんチームにわかれて「仮に課題戯曲を決めてみる会議」を行いました。

4/12も参加した人のグループでは6本の戯曲、今回初参加の人のグループでは3本の戯曲から、2本の課題戯曲を決めてみる、というルールです。

会議の中では、こんな意見が出ました。

  

 

<綾門さんチーム>

テーマ:演劇文化の普及の観点から課題戯曲を決めてみる
 

まずは「普及」の意味について考えました。

演劇のおもしろさを市民の皆さんに知ってもらう。会場に足を運んでもらう。また、演劇をしている団体・個人にも魅力を感じてもらって出演してもらう。そのためにはどうしたらいいかを考えよう。という綾門さんからの提案のもと、会議がはじまりました。

 
『マイアポカリプス』

・演劇を知らないお客さんにも、インパクトがある作品と感じた。

・戯曲の台詞回りが独特でおもしろい。

  

『ノーマル』

・お客さんとしては、とても親しみやすい作品だと感じる。

・出演する側にとっても、挑みやすいのではないか?

  

『わが星』

・独特のリズムがあり、出演団体にとって作品をつくるハードルが高いが、観てる人は楽しい。

・演劇であり、音楽であり、多様な演技、演出の可能性がある。

 

『卒塔婆小町』

・演じるのがかなり難しそうだが、課題戯曲として意味はわかる。

・クライマックスまで、詩人と老婆の関係をどのように盛り上げていけるか、やりがいを感じる。

  

『友達』

・沢山の登場人物がいて、これを選べる団体は限られるが、出演者が多い作品があってもよいと思う。

・古い戯曲だが、今に通じるメッセージもあり、どのように演出するか、演じるかの楽しみがある。

 

『うん、さようなら』

・この作品のように、「学生がやるのが意外」な作品の方が、想像力を働かせるという意味で良いのでは。

・場所や時間が切り替わっていくのを、どのように表現できるかという楽しさ、演劇の幅を示せると感じる。

   

 
各戯曲について意見を出し合った後、議論は白熱。

 

野心的な作品がいい?

わかりやすい方がいい?

難解なものに挑む意義とは?

人数比も気にした方がいい?

2本のバランスのバランスも考えないといけない?

 

最後は時間切れ、多数決に。結果…

 

・『マイアポカリプス』

・『友達』

 

の2本になりました。

とても僅差でした。議論の時間は30分だったのですが、綾門さんとしては、3時間くらい欲しかったです、とのこと。

 

 

 

<中込さんチーム>

テーマ:人材育成の観点から課題戯曲を決めてみる

こちらもまずは、「人材育成」の意味について考えました。学生の活躍の場を作ること、コミュニケーション能力の養成。プロになりたい人が活躍する場というだけではなく、演劇体験を経てより良い人生を歩んでほしい、という中込さんの呼びかけのもと、会議がスタートしました。

 

『マイアポカリプス』

・想像の余地が多く、挑みがいがあると感じる。

・一人芝居もあるほうが幅広く挑戦できる機会が与えられる。

 

『わが星』

・他の2作品より、とっつきやすさを感じる。

・作る段階(ディスカッションとかコミュニケーション)が成長に繋がりそう。

 

『卒塔婆小町』

・色んな文体に触れること。異なる文化について勉強するという点で良いと思う。

・戯曲が読み物として成立するように書いているので、書き方が全く違う。
 

 

この後、活発に議論が進み、

具体性の高い『卒塔婆小町』、抽象性の高い『マイアポカリプス』、『わが星』とグループ分けされました。

バランスを考え、『卒塔婆小町』を1本目として選出。

その後、登場人物の人数、演出の自由度を考慮し、『マイアポカリプス』を2本目に選出しました。
 

 

 

〇まとめ

仮に決めてみる会議をみんなで振り返ったのですが、「とても難しい」というのが共通の意見でした。

単純に好みだけでは決められない、個々の作品の特徴について議論をし、課題戯曲を受け取る出演団体のことを想像し、公演を観る観客のことを想像し、やはりそれは「とても難しい」よな、と思います。
 

6本から2本、ではなく、3本を選ぶ、ということであれば結果は全然違ったかも。と、綾門さんチームの参加者が言っていました。

バランスもとても大切で、考えれば考えるほど、どの戯曲も魅力的で、様々な視点があって、その検討には終わりがない。

これはとても勉強になるな、と改めて思いました。

 

 

最後に、講師の綾門さん、中込さんよりメッセージを預かりましたので、掲載いたします。

 

 

<綾門さんからのメッセージ>

zoomでのWS、無事終わりましたとは言い難いところがありましたが(やっぱり対面とは勝手がいろいろ違いますね)今後も続けていけると良いなと思いました。

このWSについて作戦会議をしているときには想像もしていませんでしたが、これは一時的な状況ではなく、私たちは自由に会えない時代をこれから迎えるのかもしれません。何を演劇と考えるのかという定義さえ揺さぶられる状況に急に遭遇することは、不幸とも捉えられますが、ここまで来なければ変わらなかったことが変わる良いきっかけとなるかもしれません。例えばオンラインでは地域が関係ありませんから、関東圏以外のWS参加者に出会えたこともそうですし、戯曲の読み合わせを稽古場で行うという慣習から開放され、これに限らず、他の場所でも気軽に読み合わせが行われていることも楽しい試みです。

どんなに酷い状況になっても、戯曲は読めますし、書けます。これを期に、戯曲の面白さに目覚めていただけたなら、それ以上の喜びはありません。

  

  

中込さんからのメッセージ

「演劇をしています」に、「わあ大変ですね」とばかり返されるご時世になってしまいました。演劇仲間が集まってもまずはため息をつき、「どうしたものかねえ」と作戦会議に入る日々が続いています。

そんな中で、今回のワークショップは、私にとっても希望でした。戯曲という遠く深い世界を通し、幅広い人たちが集まり、演劇の話ができる空間があるというのは、なんと心強いことでしょう。

実際に会えれば、作品を創る楽しさがあります。会えない時でも、演劇を語れる楽しさがあるのだなと改めて気が付きました。距離は離れていても、演劇を語ることで楽しく知りあうことができますね。

どんな時でも、演劇は逃げずにそこにあります。そして、演劇はなによりも楽しいものです。その楽しさを見つけるのは人間の知恵でしょう。どんな条件でもどこにいても、誠実に生きてさえいれば私たちは知恵をつけることができます。この時期を乗り越えて、また必ず会いましょう。

 

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

八王子学生演劇祭は、これから12月19日、20日の公演に向けて準備をしていきます。

まずは7月(予定)から参加団体・個人を募集します。ぜひチェックしてください!

それでは、またみなさんとお会いできることを、楽しみにしています!

 

 

〇八王子学生演劇祭の総合ページこちら  

2020年5月 1日 (金)

【レポート】振り返る、4月26日「課題戯曲から考える、演劇を続けるためのワークショップ」 前編

こんにちは

 

八王子学生演劇祭

ディレクターの荻山です。

 

さて、4月26日(日)に行われた、「課題戯曲から考える、演劇を続けるためのワークショップ」について、振り返っていきたいと思います。

Ws20201

 

4月12日(日)、1回目のワークショップの振り返りはこちら(前編後編

 

 

〇13:30 オンラインワークショップ開始

この日は半分くらい新しいメンバーでしたので、「逆作文」というゲームをしながら自己紹介をしました。

 

1人ずつ順番に文章をつくり、つなげていきます。

文末から文章をつくり、その前に文章を足していく、ということをやります。

 

例として、リハーサル時に、講師・スタッフ6人が集まって作った「逆作文」がこちらです。

 


⑫ 1がつ1にちきょねんわたしも

⑪ となりのひとも、

⑩ しあわせだった。

 

⑨ となりのひとといっしょにすごした、

⑧ おしょうがつに、

⑦ みちばたでひろった、

⑥ たからくじがあたったので、

⑤ こどものころから、

④ ながねんのゆめだった、

③ となりのひととおそろいの、

② とてもおおきな、

① とりをかった。


 

例でみていくと、最初の人が、①「とりをかった。」という文章をつくります。

それを踏まえて次の人が、②「とてもおおきな、」という文章を付け足します。

①、②を踏まえて、次の人が、③「となりのひととおそろいの、」という文章を付け足します。

 

 

と、後ろに行くにしたがって、どんどん踏まえるものが多くなるので、難しくなっていきます。

リハーサルの結果、文章だと時間がかかりすぎるため、本番当日は1文節単位にしました

 

 

というわけで、参加者みんなで作成した「逆作文」がこちら。

 

Ws000002_20200430095101

 

なんだか、そこはかとなく、幸せなカレンダー。

春ですね。どことなく、春。

 

 

 

〇14:15 仮に課題戯曲を決めてみる会議 ~ 発表

今回は下記3本の戯曲について講師陣と荻山、そして前回の参加者1名がプレゼンをし、その抜粋を読み合わせしました。

・山内晶『マイアポカリプス』 綾門さん推薦

・三島由紀夫『卒塔婆小町(近代能楽集より)』 参加者推薦

・柴幸男『わが星』 荻山推薦

 

 

その後、チームを2つに分けて仮に課題戯曲を決めてみる会議をしました。

 

前回参加者+綾門さんチーム

今回読んだ3本に、前回読んだ下記3本を加えて、全6本の中から課題戯曲を2本を選ぶこと。

ただし、「演劇文化の普及」の観点で戯曲を選ぶこと。

・犬飼勝哉『ノーマル』 綾門さん推薦

・安部公房『友達』 中込さん推薦

・前田司郎『うん、さようなら』 荻山推薦

 

 

今回初参加+中込さんチーム


今回読んだ3本の中から課題戯曲を2本を選ぶこと。

ただし、「演劇を手段として用いた人材育成(学生、若手演劇人を主とする)」の観点で戯曲を選ぶこと。

 

 

今回は議論を深めるため、2チームにわけ、チームごとに戯曲を選ぶにあたっての「観点」を設定しました。

 

 

 

さて、そんな40分間の会議の結果選ばれたのが、下記の作品でした。

前回参加者+綾門さんチーム

・山内晶『マイアポカリプス』

・安部公房『友達』

 

今回初参加+中込さんチーム

・山内晶『マイアポカリプス』

・三島由紀夫『卒塔婆小町(近代能楽集より)』

 

 

今回僕はシステム担当だったのでそれぞれの会議には参加していないのですが、各チームの会議録を読む限り、2本の戯曲のバランスや、設定された観点をどのように満たすか、などについて活発な議論が行われたようでした。

 

というわけで、どんな活発な議論が行われたかは、次回(後編)に続きます。

 

 

 

〇「たちかわシェイクスピアプロジェクト・中高生と創るシェイクスピア劇」のお知らせ

八王子学生演劇祭2020の総合ディレクターである中込さんが、毎年ゴールデンウィークに行っている「たちかわシェイクスピアプロジェクト・中高生と創るシェイクスピア劇」。今年はオンラインで開催されます。参加費は、今年は無料。しかも、ゲスト講師には福原冠(範宙遊泳/さんぴん)さん。

八王子学生演劇祭2020も、この事業を応援しています!

5月2日 17:00まで募集しています。詳細はこちら。

https://syake-speare.com/tsp-all/post-2322.html

 

 

〇八王子学生演劇祭の総合ページこちら  

 

 

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